カンチブレーキを使っている自転車ってどこか個性的で格好いいですよね。
今ではあまり見かけることが少なくなったカンチブレーキは、長年自転車に乗っているサイクリストからすると懐かしく時代の流れを感じさせてくれます。
でも、カンチブレーキってVブレーキに比べて、整備方法がわからなかったり、調整が難しい印象がありますよね。大切に使いたい自転車もブレーキの調整がうまくいっていないだけで、フレームに影響が出たり、走行中の違和感につながることになります。
これまで雑誌や自転車サイトで出来るだけわかりやすくと説明がされてきました。しかし、読んでいる読者には伝わらず、結局わからないという状況になるパターンが多いです。
そこで今回は簡単にカンチブレーキを整備でき、しかもブレーキが劣化しにくい調整方法を3ステップでまとめました。しかも、ステップに入る前にカンチブレーキの特徴を紹介します。ほかのブレーキにはない特徴を理解した上で、お使いのカンチブレーキの整備に取り掛かりましょう。
カンチブレーキは泥に強く、太いタイヤにも対応できる
ブレーキの種類には、大きくディスクブレーキとリムブレーキの2種類があります。
ディスクブレーキは、スポーツタイプの自転車によってつけられているのを見かけたことが多いと思います。特徴としては雨が降っても滑りにいことや自転車を解体するときに工具を使うことなく楽に解体することができる物です。
カンチブレーキはお分かりの通り、ディスクタイプではなく、リムブレーキに分類されます。リムブレーキは、ワイヤーの力によって、タイヤを挟み込むことで速度落とす仕組みになっています。
そんなリムブレーキの中でも、カンチブレーキは特に泥に強く、太いタイヤにも対応できる仕組みになっています。最近ではVブレーキに市場を取られてしまっているようですが、根強いファンからの指示があり、シクロレースなどの泥に対する対策が必要な場面で重宝されているのです。
ステップ1 必要な道具を集めよう
何をするにも準備は大切です。
そこでまずステップ1として、カンチブレーキをいじる際に必要な道具をここでは紹介します。これらの道具を揃えてください。
- アーレンキー
- プラスドライバー、マイナスドライバー
- スパナー
この3つの工具を揃えてください。
アーレンキーと言われてイメージできない人もいるかもしれませんが、アーレンキーとは、いわゆる六角レンチのことをいいます。
自転車業界では変わった呼び方をする道具がよくありますが、調べてみると普段からよく使っている道具だったりします。アーレンキーも同じで、六角レンチがあれば十分です。最近では、100円均一でも販売しています。
その他のプラスドライバー、マイナスドライバー、スパナーに関してもご自宅の工具箱の中に入っていると思いますので探してみてください。工具の準備ができたら、カンチブレーキの構造を学んでいきましょう。
ステップ2 構造を理解しよう
カンチブレーキの構造っていまいち理解しづらい部分が多いですよね。あんまりよく理解できないものをいじろうにもどこから手をつければいいかわからないものです。
そんなカンチブレーキがどのような構造でブレーキ機能を果たしているのかを説明していきます。
カンチブレーキは
- ブレーキ部分
- ワイヤー部分
- チドリ
- ブレーキシュー
から成り立っています。
ブレーキの効きが劣化しない調整方法を行う際に1番大切になってくるのが、最後のブレーキシューです。
ブレーキシューとは、タイヤにあたる部分で、黒いゴムのような素材です。ブレーキの効きが悪かったり、ブレーキが効きすぎたりするのはこのブレーキシューが原因になっています。ブレーキシューをうまく調整できるかで、カンチブレーキが劣化しない調整ができるようになるのです。
ステップ3 ブレーキシューを調整しよう
ブレーキシューが大切ということが分かっただけで、もう安心です。あとは、ブレーキシューが効果的にタイヤに力を伝えられるように調整すればいいだけなのです。
よくブレーキシューが変な形にすり減っていて、全くブレーキが効かないようになっている時があります。これはタイヤ面に対して、平行に接していないことが原因です。
きれいに接していないとある一点に力がかかってしまい、その点がすり減って劣化が早まってしまいます。どのようにして、効率よく接するように調整すればいいかというと、アーレンキーを使って、固定されているブレーキシューのナットを緩め、ブレーキを軽く握った状態にすれば、自由に移動させることが可能です。
向きや位置を調整して、きれいに平行に無駄なくブレーキシューが力をかけれるような位置に調整してください。そうして、1番良いベストポジションが見つかれば、ぶれないようにナットしっかりと閉め、ブレーキを外しへんな音やブレがないかなど目視で確認すれば完了です。
まとめ(交換が必要な場合)
もし今のような、ブレーキシューの調整を行ったとしてもブレーキシュー自体がすり減っていて、使い物にならない場合は交換が必要になります。
ブレーキシューの交換は非常に簡単で、できればネットではなく、最寄りのサイクルショップで自転車を見せながら自分に合ったブレーキシューの交換パーツを探してもらい、その場で交換してもらうか自分で交換するかを選んで下さい。
自分でも簡単に交換することできますが、プロに任せることも大切で自分では気付かなかったようなパーツの歪みなどを調整してくれるので、たまにしかしないブレーキシューの交換の際には、プロに任せてしまうことをお勧めします。
おさらいですが、効率的に力が加わるようにブレーキシューは平行にタイヤと接するように調整してください。そうするとあなたの自転車は、ブレーキの効きが良く劣化しない快適な自転車になることでしょう。
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