こんにちは!@Tanojobライターチームです!
「イルカと一緒に泳いでみたい」そう思ったことはありませんか?
賢くて愛らしいイルカは愛嬌たっぷりで、水族館のショーでも人気者ですよね。イルカの賢さにはおどろかされますが、自然の中で暮らす野生のイルカは、群れをつくってコミュニケーションをとりながら協力して生活しています。
グループで情報交換をしたり、食事をしたり、繁殖したり、遊んだりと、社会の中ですごしているところは人間と一緒ですね。
水族館や一部の施設では飼育下のイルカと触れ合えるプログラムを行っているところもありますが、気持ち良さそうに、そして楽しそうに泳ぐ野生のイルカと海で出会った時の感動は比べられないほどの体験です。ドルフィンスイムといえば、ハワイ、バハマ、小笠原などが有名ですが、野生のイルカと海で一緒に泳ぐーそんな憧れの夢が、実は東京でも叶うと知っていましたか!?
伊豆諸島の一つである御蔵島では、野生のイルカと一緒に泳ぐことができます。時にフレンドリー、時に塩対応、魅力たっぷりのイルカと泳ぐ感動体験について紹介します!
野生のイルカと泳げる島、御蔵島とは?
御蔵島とは、東京の竹芝港からフェリーでおよそ7時間半の伊豆諸島にある、東京都に属する島です。
付近の三宅島や八丈島にはスキューバダイビングのポイントもある恵まれたエリアで、このあたりの海域に黒潮が流れ込むと、海水が暖かくなって透明度が増します。御蔵島に住む野生のイルカはミナミバンドウイルカという種類で、人懐こくてフレンドリーな性格のため、当時の研究者の方々の努力によって、今ではドルフィンスイムとして一緒に泳ぐことができる関係になっています。
東京で野生のイルカと泳ぐことができるなんて、意外ですよね。
この島では3月から11月の間だけドルフィンスイムの受け入れをしており、ほとんどの人がドルフィンスイムを目的にやってきます。
御蔵島で野生のイルカと泳ぐときの基本的なスタイル
御蔵島には仕事が終わった後、たった2日間の休日を使って行くことができます。一体どんなスタイルなのか、順番に見ていきましょう。
- 御蔵島でイルカと泳ぐ時の基本的なスケジュール
- ウォッチング船とは?
- イルカと泳ぐうえでのルール
- ドルフィンスイムのために準備するもの
一つづつ解説していきます!
御蔵島でイルカと泳ぐ時の基本的なスケジュール
▶︎出発
東京と御蔵島を結ぶフェリーは東海汽船が1日1便運航しています。
夜の22時半に竹芝港を大型客船で出発し、三宅島を経由した後、早朝6時前後に御蔵島へ到着します。
▶︎到着後
港には宿泊先の宿の方が迎えにきてくれますので、車に乗り宿へ向かいます。(御蔵島は小さな島でほとんどの宿が港の近くにありますが、特殊な地形をしているためにアップダウンがあり、港への送迎は宿の方が車で行ってくれます。)
宿に着いたときに運が良ければお部屋へ案内してもらえますが、たいていの場合は共有の談話室のようなスペースで仮眠をし、午前のドルフィンスイムまでの間に休憩をします。
▶︎ドルフィンスイムへ出発
御蔵島ではほとんどの船が午前中と午後に1回ずつ出航していて、(予約状況により変更があります)空き状況に問題がなければ、早朝に御蔵島へ着いた直後の午前中、同日の午後、翌日の午前の計3回ドルフィンスイムにチャレンジすることができます。
初めての場合はガイドさんから注意点などについての説明を聞き、そのまま泳げる状態の格好で送迎車に乗って港へ移動してすぐに乗船します。
▶︎ウォッチング船が出航
出航の後は、およそ2時間かけて島の周りをイルカを探しながらまわります。その間にイルカが見つかったら泳ぎ、イルカが過ぎ去ると船に戻って再びイルカを探します。
御蔵島では100%に近い確率でイルカに出会えますが、シュノーケルで海に入るには危険な場所だったり、人間には目をくれずにイルカたちが波乗りを楽しんでいる時などには入水を見送ることもあります。いくらフレンドリーなミナミバンドウイルカとはいえ、イルカも仲間との遊びに夢中になっていたり、人間と遊ぶ気分ではない塩対応なこともあります。
そんな時は、自然の中でイルカたちがどのようにすごしているかを観察するのも楽しみの一つです。イルカの機嫌が良く「お遊びモード」の時には、こちらが疲れ果ててしまうまでふりまわされる…なんて幸せなこともありますよ!
▶︎ドルフィンスイム後
濡れた格好のまま送迎車に乗り、宿へ戻ってシャワーと着替えを済ませます。
御蔵島には昼食を取れるお店がほんの数軒しかないため、いつもイルカ好きの観光客でにぎわっていて、午後のスイムに向けて思い思いにリラックスタイムを過ごしています。
▶︎翌日
東京へ戻るフェリーは昼ごろに御蔵島を出るため、午前中にもう一度ドルフィンスイムの参加が可能です。
しっかりと楽しんだ後はシャワーと荷造りをパパッと済ませ、あっという間に御蔵島とお別れの時間がやってきます。
ウォッチング船とは?
御蔵島ではイルカと泳ぐ船を「ウォッチング船」と呼んでいます。
この船には約10人ほどが乗り込み、経験豊富な船長とガイドと一緒にイルカが住む海へと出航します。船長はイルカの動きを見極め、イルカが泳いでくる方向に船を動かしてガイドしてくれるので、広い海でも水中でイルカと出会いやすいよう配慮してくれているのが伝わります。
しかし海の状態が良くなく、うねりがある場合には揺れやすいので、不安な方はしっかりと酔い止め対策をしておきましょう。
イルカと泳ぐうえでのルール
エコツーリズムとしてドルフィンスイムを行っている御蔵島では、野生のイルカと泳ぐ上でのルールがあり、まずガイドさんが説明をしてくれます。
- シュノーケルのみで泳ぎ、ダイビング器材は使用しない
- イルカの自然な行動(食事、交尾、出産など)を妨げない
- イルカに触れたり餌付けをしない
- フラッシュ撮影はしない
- 船長の指示に従う
などといった内容です。
いずれもイルカと人間が良い関係を続けていくためにとても大切なことなので、しっかりと指示に従って楽しみましょうね。
ドルフィンスイムのために準備するもの
御蔵島のドルフィンスイムは、一般的なシュノーケルの器材(フィン、マスク、シュノーケル)を持っていれば楽しむことができます。もちろんレンタルでの利用も可能ですが、イルカの動きに合わせて潜ったり回転したい場合には、自分に合った器材があると、より自由な動きができ楽しみが広がります。
また、比較的温暖な場所ですが、潮の流れにより水温が変わりやすいため、水中での寒さ対策(ラッシュガードやウェットスーツ)をしておくと安心です。
御蔵島のドルフィンスイムにかかる費用は?
アクセスがフェリーであるという特性上、旅費は思いのほか膨れ上がります。具体的な費用は以下の通りです。
東海汽船のフェリー代
東京~御蔵島間《2等利用》往復で15,400円※ネット予約割引があります。詳しくはこちら(東海汽船https://www.tokaikisen.co.jp/)
フェリーではリピーターのお客さんが宴会を開いていたりして、デッキは賑やかです。
宿泊
1泊2食付きが一般的。シーズンにより7,000~9,000円、1人で来ている方も多く、相部屋になる場合もあります。また、夏場のシーズンは人気で予約が取りにくいため、宿によって設定している予約開始日に部屋を押さえておくことが望ましいです。
ドルフィンスイム
1回(2時間)あたり7,000円程度です。1回の滞在で1日目に2回、2日目に1回の計3回を予約しているお客さんが多いです。
仮に3回のドルフィンスイムを申し込む場合、この旅の費用は合計で45,000円前後ということになります。さらに必要に応じて器材レンタル代、宿泊に含まれていない昼食代、さらには遠方から参加の場合は東京までの交通費もかかりますので、しっかりと後悔をしない旅にしたいところです。
しかし、御蔵島にはこんな困った点もあるんです。
関東から週末に行けるのに、近くて遠い御蔵島
御蔵島は着岸率が低い島だと言われています。着岸率とは、島の港にフェリーが着くことができる確率のこと。
御蔵島には港が1か所しかないことに加え、海況や風向きの影響を受けやすいため、フェリーが港に着けないことが頻繁にあります。東京を出航する時には海の状況を予測することが難しく、御蔵島に行ってみないと着岸できるかわからないため、「条件付き出航」という形で乗船することになります。
御蔵島の着岸率はベストシーズンの夏場で80%~90%。なんと、台風シーズンの9、10月には60%にまで下がります。
条件付き出航で乗船したものの御蔵島に着けなかった場合、フェリーは次の八丈島へ向かいます。終点の八丈島からは再び東京へ向けて折り返しますので、上りの運行で御蔵島に着けたらよいのですが、そこでも再び着岸できない場合には、島に足を踏み入れることなくUターンというわけです。
そんなことから御蔵島は「近くて遠い島」だと言われています。悲しい思いをしないためにも、台風や海の状況はしっかりチェックして、リスクは最小限に抑えたいですね。
まとめ
イルカと一緒に泳ぐと、実際に体験した人にしかわからない感動を味わうことができます。
人間のほうをチラリと確認しながら「ついておいで~」と言っているかのように気持ちよさげに泳ぐイルカもいれば、人間のそばにピタリと近づいて、一緒にダンスしているかのようにくるくると回るイルカもいます。
そして、時には生まれた赤ちゃんを人間に見せに来てくれることもあるんですよ!
私たちの動きに反応を見せてくれた時には、まるでイルカと心が通っているかのような嬉しさでいっぱいになるはず。
ぜひ、御蔵島でイルカとの極上の時間を体験してみましょう!
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