ベテランサイクリストに、自転車に関する専門知識の話をされて意味が分からず、気まずくなった経験ありませんか?どんな分野にも専門用語が多く存在しますが、自転車は非常に多くの部品から構成され、呼び方もほかの分野とは違った呼び方をします。
今回この記事では、自転車の要であるブレーキの代表的なカンチブレーキとVブレーキの違いを説明します。そもそもカンチブレーキって何?Vブレーキって何?そんなサイクリストの人が、明日から自信を持ってサイクリングトークができるようになることでしょう。
これまでのわかりにくい説明サイトとは違い、メリットデメリットを箇条書きでわかりやすくまとめます。
- カンチブレーキとVブレーキの由来
- カンチブレーキの機能メリットデメリット
- Vブレーキの機能メリットデメリット
- カンチブレーキとVブレーキの比較
といった順番で話していきます。最後にまとめとしてメンテナンス方法の比較などもまとめていますので、最後まで読んでくださいね!
カンチブレーキとVブレーキの由来
それでは本題に入っていく前に、代表的な自転車ブレーキの種類について学んでいきましょう。おおまかな種類を学んだ後にカンチブレーキとVブレーキの由来について話していきます。
自転車ブレーキには2つの代表的な種類があります。
- リムブレーキ
- ディスクブレーキ
の2種類です。1つ目のリムブレーキとは、日本では一般的なママチャリにも使用されているタイプのもので、ゴム製のブレーキでタイヤを挟み込むことで速度を落とすタイプのものです。
そして2つ目のディスクブレーキですが、主にスポーツタイプの自転車でも仕入れることが多く、タイヤの軸部分に取り付けられたディスクを挟むことで速度を落とします。ディスクブレーキは、雨が降っていても影響なく止まりやすいという特徴があります。
では、今回のテーマであるカンチブレーキとVブレーキは、どちらに分類されるのでしょうか?答えは簡単です。
どちらもリムブレーキに分類されます。なぜならどちらも、タイヤを挟み込むような形で速度を減速させる仕組みを取っているからです。しかし違いは、その構造にあります。カンチブレーキは、カンチレバー構造という構造と似た仕組みで動くためその名がつきました。Vブレーキは、日本のシマノが発売した商品名からその名がついたのです。
両者は同じリムブレーキでありながら、違った特徴を持っています。続いて両者の特徴や違いをカンチブレーキ、Vブレーキの順にみていきましょう。
カンチブレーキの機能メリットデメリット
カンチブレーキは、もともとタフなフィールドを走るためのブレーキでした。というのも、実はカンチブレーキは少し旧型のブレーキなんです。
ですので、今のように、路面がアスファルトできれいに舗装されてるような状況は珍しくほとんどが荒れた道でした。そんな荒れた道でも、走ることができるカンチブレーキの特徴をメリットデメリットで見てみると
メリット
- 泥詰まりが少ない
- 太いタイヤも利用できる
デメリット
- 制御性能が低い
- サビに弱い
といった違いがあります。このような特徴は、構造から来ており、三角形にワイヤーが張られた構造を一部の自転車ファンにとっては、懐かしがって好んだりしてますが、性能的にはVブレーキに劣ります。
ですので、最近では、一部のシクロレース以外ではあまり見かける機会は減ってしまいました。続いて、Vブレーキについての話に移っていきます。どのような特徴からカンチブレーキよりVブレーキが支持されてきたのかを見ていきましょう。
Vブレーキの機能メリットデメリット
Vブレーキは、カンチブレーキと同じ種類のブレーキではありますが、その性能は異なります。シマノの商標であるVブレーキという商品名は、その機能性の高さから広く広まりました。
知らない間に同じ構造のブレーキは全てVブレーキと呼ばれるようになったのです。それだけ自転車ファンを魅了した機能とはどんな機能なんでしょうか?メリットデメリットでいきましょう。
メリット
- 制御性が非常に高い
- 整備がしやすい
デメリット
- 少し泥が詰まりやすい
- ブレーキが効きすぎる事ある
このようなメリットデメリットがあるわけですが、カンチブレーキに比べデメリットとして泥が詰まりやすいという項目があります。しかしこれは現代のようなきれいに整備された道路上では全く問題がありません。
それよりも整備のしやすさや制御のしやすさが今の時代に合っていると支持されたのです。見た目の特徴としてはカンチブレーキのように三角構造のワイヤーは存在せず、側面にはワイヤーが伸びています。
日本のシマノが世界に誇るスタイルを作ったなんて日本のサイクリストの誇りせすよね。
カンチブレーキとVブレーキの比較
2つのブレーキの特徴を見てきましたが、どちらも時代背景によって非常に重宝されてきたブレーキです。
単純に比較することができませんし、時と場合によって使い分けるのが、本当に優れたサイクリストなのでしょうが、おさらいも兼ねて性能を簡単に比較してみようと思います。
泥に対する耐性
これは先ほども言った通り完全にカンチブレーキの方が優れている特徴です。もしあなたが、整備されていないような道もアクティブに攻めていくぞ!と自信満々であるのであれば、カンチブレーキを選ばれることをお勧めします。
整備のしやすさ
整備のしやすさは、Vブレーキの勝利です。一度Vブレーキを触ってみるとわかると思いますが、単純にワイヤーの強度でタイヤを挟み込んでいるだけのために素人でも簡単に扱うことができます。
ただ今ではそれもめんどくさく感じられるようなディスクブレーキが主流になりつつあるので、時代にあったニーズの変化にあったようにVブレーキも進化することが求められます。
主流
今の時代主流なのは、Vブレーキです。ちょっとするとカンチブレーキなんてあと10年すると誰も知らない言葉になるかもしれません。逆に、ファッションとしてカンチブレーキが流行して、若い世代が支持するなんてこともあるかもしれませんね。
まとめ カンチブレーキとVブレーキのメンテナンス方法
いかがだったでしょうか?意外と知らないワードって多いものですよね。
しかも今回のように、ちょっと昔流行ったようなブレーキのタイプの話をされると最近始めたようなサイクリストさんにわかるわけがありません。もしあなたの近くに違いが分からずに困っている人がいれば、優しく今回わかった違いを教えてあげてくださいね。そして最後になりますが、簡単にそのメンテナンス方法を説明しておきます。
カンチブレーキですが、ワイヤーがサビやすく緩んでいてブレーキを握った時の感触に違和感を感じるときがあった場合は、ワイヤーを締め直すか交換してください。ワイヤーが付いている付け根部分には、くるくると回る突起がついています。それを回すと少し閉めたり緩めたりできるので、応急処置として試してみてください。
次に、Vブレーキですが、衝突したりすると速度を落とすためのゴムラバーの位置がずれ、ブレーキ感触が強すぎたりと安全に運転できなくなることがあります。ですので、違和感を感じた場合は、すぐに降車してタイヤを一度外し、ワイヤーの強さを変えてください。
先ほどと同じように、突起を回せばゆるくなったり、引き締まったりします。正常な位置に戻ったら、タイヤをはめ直し、ゆっくりと走り出して安全で快適なサイクリングを楽しんでくださいね。今回は以上になります。最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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