【経験者監修】夏山登山に必須な装備4選!費用や予算に合わせたおすすめも

山と人

夏山を登る登山において必須の装備は、ずばり「暑くても防寒・防水できるもの」です。

また、気温が高いからこそ必要になる「水分補給」についても忘れてはいけません。基本的なことですが、これらのものが夏山登山では必須になります。

加えて、夏場は日差しが強いこともあるため、日差しを遮る、肌を露出しないようにする装備も状況によって必要となってきます。

それぞれの装備についての詳細と、必要となる費用感について、以下に解説していきます。

目次

夏山でも防寒対策としてウィンドブレーカー・インナー・パンツが必要、その理由は?

山登りは、上っている最中は暖かい、むしろ暑いほどですが、高度が上がっていくにつれてかなり寒くなります。これが夏山でも防寒対策が必要となる理由です。

特に標高の高い山では風も強くなったり、また山によっては雲が被って日光に隠れたりすると、一気に気温が下がります。代表的な山である富士山を例に取ると、平地では年々記録的猛暑が報じられる6~8月の時期でも、高度の高い富士山では-20℃~-15℃と、かなり寒くなることが想定されます。

また、気温と風だけでなく、山の天気は変わりやすいものです。雨が降るとさらに体温が奪われて体感温度も下がりますし、それに加えて体力も奪われてしまいます。実際に多くの富士登山初心者が、登山を終えたあとの感想として、「予想を越えて非常に寒かった」と述べていることからもわかります。

平地では30℃を超える気温であることから安心して、軽装のみで登山に望む登山初心者などは、山頂が近づくにつれて登り続けることが困難になってきたり、たとえ登頂できたとしても体力をほとんど消耗してしまったりといった事態に見舞われてしまうことがあります。

このため、防寒対策として上に羽織るウィンドブレーカーやジャケット、内側に着込んでいくインナーなどを選択する必要があります。山小屋を利用して登山中に一泊する予定の登山の場合や、登り下りの時間が長くなるような登山の場合には、さらにポンチョなどの装備を加えておくと安心でしょう。

また、単純に「暖かさ」を求めるだけであれば中に着込むだけでもよいのですが、上に述べたような理由から雨を弾く防水・撥水素材のアウターも必須です。ウィンドブレーカーなどは撥水素材が使われていることも多いですが、しっかりとした防水素材であるか、比較的長い時間水が当たっていても染み込んでこないかといったような判断基準でアイテムを選ぶとよいでしょう。

上着だけでなくパンツについても慎重に選びましょう。簡単に着脱できる、伸縮性にすぐれた吸汗・速乾性のパンツなども販売されています。

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夏山は水分補給が生死を分けるため水筒が必須!

登山では、平地ではあまり水を飲まないという方であっても、普段より余分に水分補給ができるように持っていくことが求められます。

常に歩き続ける登山というアクティビティにおいては、常に汗をかいて身体から水分が抜け出していると考えても間違いではありません。

水分が欠乏することで脱水症状に陥る危険があるほか、夏場ではとくに熱中症の危険が高まります。平地ですら熱中症患者が大発生したことからも、登山という場面ではより注意が必要であることは言うまでもありません。

では、次にどのような入れ物を選ぶかという問題になります。通常、飲み物を入れて歩くものの代表例としてはペットボトルが挙げられます。自動販売機やコンビニでも気軽に調達できるので非常に便利です。

もちろん登山の場面でも、ペットボトルは有用です。特に500mlペットボトルの場合には、一つ一つがそれほど重くならないため、いろいろな種類の飲み物を持ち歩けるというメリットがあります。

他に飲み物を持ち歩く入れ物として、登山用水筒があげられます。あえてペットボトルではなく水筒を選択するメリットというのは、まず飲み物の保温ができること。冷たいものは冷たいまま、熱いものは熱いままで持ち歩くことができるというのが水筒のメリットです。

どちらの入れ物を選択するにしても、大容量のものを一本持っていくのではなくて、複数の入れ物に分割することが求められます。これはペットボトルの部分でも解説しましたが、いろいろな種類の飲み物が持ち歩けるということのほか、荷物の重さがリュックの中で左右どちらか、あるいは上下どちらかなどに偏ってしまわないようにするという意図があります。

登山水筒の選び方については、可能であればアルミやステンレス製のものがよいでしょう。飲み物の保温・保冷性能にすぐれることはもちろんのこと、素材が頑丈であるため、山道で万一手を滑らせて落としてしまっても、蓋さえしまっていれば破損したりということが避けられるということがポイントです。

それぞれのアイテムの費用感やおすすめのアイテムは?

ウィンドブレーカー・アウターに関しては、暴風・撥水性能にすぐれており、なおかつ使わないときにはコンパクトに折り畳める「ノースフェイス」の「スワローテイルフーディー」などがおすすめです。シンプルなデザインでありながらオシャレなので、機能性とデザインを両立したい方におすすめです。

価格は9,000円~17,000円前後です。

インナーは、まず防寒目的で着込むものとしては、「モンベル」のアンダーウェア「ジオラインL.W.ラウンドネックシャツ」が評価も高く性能も安定しています。こちらは3,000~4,000円前後です。

パンツは、汗をかいてもすぐに乾く吸汗・速乾タイプのズボンとして、薄手のものがあり、こちらは「ジェームズ・スクエア」のクライミング・トレッキングパンツがよいでしょう。こちらも価格は3,000~5,000円前後で手に入ります。

水筒については、「THERMOS(サーモス)」の山専用ボトルが安定の性能です。0.9Lのタイプは500mlよりも大容量ですが、氷などを一緒に入れることもできるため、利便性が高く使いやすいといえます。

少し小さい350mlのタイプでは、「タイガー」の水筒も評価が高く使いやすいものです。飲み口がワンタッチで開けられることも、あまり落ち着いて飲み物を飲むことができない登山中という環境では重宝します。

まとめ

夏山を登山する上で必須となるアイテムについての解説と、それぞれについてどのようなアイテムを選択するとよいか、そしてそれらのアイテムの価格・費用感についてこの記事で解説しました。

登山においては、「夏だから大丈夫だろう」「暖かい・暑いから大丈夫だろう」という油断が命取りになる場面も多くあります。ぜひこの記事を参考に、万全の備えで登山を安心して楽しんでくださいね。

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経験者からのコメント

佐々木 駿(Shun Sasaki)

アウトドアを始めて約10年。家族や友達とのオートキャンプからソロでバイクでのツーリングキャンプ、登山では百名山登頂を目標に、1年を通してアウトドアを楽しんでいます。

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コメント

初めての山道具選びは登山初心者の方の多くが不安に思う要素かと思います。なんとなく選んだウェア類で失敗するケースは意外にも多いような気がします。ただ個人的には登山初心者が携行する水の量を間違える例は更に多いように感じます。

登山初心者でも、普段から運動されている方であれば水分補給がとても重要な事は認識されていると思いますが、そうで無い方も多いはずです。

山に登り始めて数時間、まだ行程が少し残っている段階で「持ってきた水分が無くなってしまった」なんて事は多くの方が経験された事があるのではないでしょうか。脱水を起こせば命の危機に関わります。

500ml程のボトルではなく、保冷効果は有りませんが、1L2L程入るソフトボトルの方がベターかと思います。

専用のホースを繋げられるハイドレーションタイプであれば、より小まめに水分補給が出来ます。軽視することなく山を降りた時に「水持ちすぎてた」と思えるくらいが丁度良いのではないでしょうか。

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