工具を持っている人なら必ず経験することといえば、工具が錆びてしまうことです。今回は工具と錆の関係にフォーカスします。
- 工具が錆びる原因とは
- 工具の防錆対策はどんなものがあるのか
- 工具の錆を落とす方法はどんなもの
- 工具の錆を落とす方法番外編
工具に長時間水が付いている、屋外で風に長時間さらされていた、これらが工具の錆の根源です。工具の管理方法や濡れた際の水分の拭き取りをするだけで十分工具を錆から防ぐことができますが、気を付けてしてもふとした時に工具が錆びてしまった、そんな時にするべき錆の落とし方も同時に学びましょう。
工具が錆びる原因
工具が錆びる主な原因として知られているのは鉄などの金属に水や空気が触れることです。水や空気が鉄に触れると酸化還元反応と呼ばれる反応が発生、これによって鉄のイオン化が進行、水分に空気中の酸素が侵入などを経て、最終的に鉄つまりは工具が錆びる原因となるのです。
特に工具を管理するうえで気を付けなければならないのが水分となります。工具の管理場所は工具箱の中が基本です。工具箱の中に水分があることはよっぽどありませんので、管理場所としては間違っていません。
しかし、もし工具又は工具箱を屋外に長時間置いていると空気が振れやすくなるため酸化が進行して錆が発生します。湿気の多いところでの工具の管理や、雨の中の作業で濡れた工具の水分を拭き取らずそのままにしていると同様に錆が発生するのです。
工具の防錆対策
工具の防錆対策として以下の方法が挙げられます。
- 工具に着いた水分を確実にふき取る
- 湿度の高い環境で管理しない
- メッキ加工が施された工具を使用する(番外)
それぞれの対策方法を説明します。
① 工具に着いた水分を確実にふき取る
工具に水分が付着していると鉄のイオン化が進む原因となるので、その水分を拭き取ってしまいましょう。
屋内での作業であれば工具が濡れるということはほとんど考えられませんが、屋外での工具の使用・雨天時の工具の使用・手洗い後に手を拭かないまま工具を使用するといったふとした行動で工具に水分が付託する可能性もあるのです。
② 湿度の高い環境で工具を管理しない。
湿度の高い環境で工具を管理しないこともかなり有効的な防錆対策の方法です。湿度が高いところはそれだけ空気中に水分が含まれていることになります。
そのような環境工具を管理していると次第に工具が酸化してしまい、少しずつ錆に蝕まれてしまうのです。そのためできるだけ水気の少ない、乾燥している環境で工具を管理するようにしましょう。工具箱に工具を入れておくとさらに安心です。
③ メッキ加工が施された工具を使用する(番外)
この対策方法は番外編ですが、メッキ加工のされている工具を揃えること方法もあります。メッキが施されているとその部分に錆が発生しにくいという恩恵を得ることができるのです。
ただし、メッキ加工が施されているものでも錆が発生することがあります。そのため、一般的な鉄の工具もメッキの工具も、どちらも管理方法を徹底するべきということは同じです。
工具の錆を落とす方法
工具に錆が付いてしまった場合には早めに錆を落とす必要があります。工具の錆を落とす方法は次のようなやり方です。
- パーツクリーナーを錆部分に吹いてから金属たわしで磨く
- 最後の仕上げをする
それでは見ていきましょう。
① パーツクリーナーを錆部分に拭いてから金属たわしで磨く
錆が発生している部分にパーツクリーナーを吹きかけてまずはその部分を綺麗にしてあげましょう。パーツクリーナーを吹きかけた後、金属たわしや真鍮ブラシなどでその部分を磨いてください。
そうすると錆が落ちてきます。もう一度パーツクリーナーを吹きかけてウェスで拭き取って工具の油分を落としてあげましょう。
② 最後の仕上げをする
最後に工具に潤滑油や錆止めなどを吹きかける・塗るなどして、最後の仕上げを行います。吹きかけて少し時間を置いてから拭き取ってあげましょう。
工具の錆を落とす方法番外編
先ほど紹介した錆の落とし方は定番の方法ですが、それ以外にも意外な錆の落とし方が存在します。中でも興味深い方法がディーゼル燃料(軽油のこと)を使った錆の落とし方です。
純粋なディーゼル燃料に錆びた工具を24時間浸した後、工具を取り出してウェスでディーゼル燃料を拭き取り、パーツクリーナーで再度綺麗にしてそれも拭き取ってください。
ユーチューブなど数多くのメディアで取り上げられたことで話題を博した錆の落とし方といえばコカ・コーラに錆びた工具を浸す方法です。コカ・コーラに含まれているクエン酸が錆を落とす効果を持っているのだとか。
活用法は、コーラの中に工具の錆部分を24時間浸し、その後真鍮ブラシやスチールたわしなどを使ってこする、という感じです。錆を落とせる・落とせないなど諸説ありますが、ぜひ試していただければと思います。
まとめ
工具に錆を引き起こす原因は水分と空気です。工具を工具箱に入れてその工具箱を屋内で管理しておけばよっぽどのことが無い限り工具を錆から守ることができるでしょう。
濡れてしまったら水分をしっかり拭き取るなどして工具が錆びてしまわないようにメンテナンスを行い、錆落としをしなくても済むように日ごろから気を付けてください。
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